朝起きない子。毎日遅刻ギリギリ、どう起こす?
朝何度起こしてもお子さまが全く起きず、布団を剥がしても体を揺すっても目を覚まさず、やっと起きたと思っても機嫌が悪くてグズグズして支度が全く進まず、結局毎朝遅刻ギリギリか遅刻してしまう、、、保護者も子どもも疲れ果ててしまうというご相談をよくいただきます。幼稚園や学校に間に合わせるために朝6時から起こし始めても7時半になってもまだ寝ていて、無理やり起こすと激しく癇癪を起こして暴れてしまう。。。朝から親子でバトルになって一日のスタートが最悪になってしまうという保護者の方もとても多くいらっしゃいます。
他の子は普通に起きて学校に行っているのになぜ我が子だけこんなに起きられないのか、夜遅くまで寝ないから朝起きられないのか、このまま小学校中学校と進んでいけるのかという不安も大きいというお気持ち、本当によく分かります。
朝起きない、毎日遅刻ギリギリという状況は、発達障害のお子さまに非常に多く見られる困難ですが、適切な工夫と生活リズムの調整によって少しずつ改善していきますので、焦らずに段階的に進めていくことが大切です。
朝起きられない理由
睡眠の質が悪い
発達障害のお子さまは睡眠の質が悪いことが多く、寝ている間に何度も目が覚める、浅い眠りが続く、熟睡できないため、長時間寝ていても疲れが取れず、朝起きられません。
夜遅くまで寝付けない
寝る時間になっても興奮が収まらない、脳が活発に働き続ける、不安で眠れないなど、夜遅くまで寝付けないため、必要な睡眠時間が確保できず、朝起きられなくなります。
体内時計のズレ
体内時計がずれていて、夜型のリズムになってしまっており、本人にとっては朝6時は真夜中のような感覚で、起きろと言われても体が起きる準備ができていません。
低血圧
発達障害のお子さまには低血圧が多く見られ、朝は特に血圧が低いため、起きようとしても体が動かず、頭がぼーっとして起き上がれません。
起きる理由が理解できない
なぜ朝起きなければいけないのか、幼稚園や学校に行く意味が理解できていないため、起きる動機がなく、寝ていたいという欲求が勝ってしまいます。
朝の支度が苦痛
朝起きても、着替え、歯磨き、朝ごはんなど、やることが多くて大変で、朝の支度が苦痛であるため、起きたくない、寝ていたいという気持ちが強くなります。
時間の概念が弱い
あと何分で出発する、何時までに起きなければいけないという時間の概念が弱く、急ぐ必要性が分からないため、ゆっくりマイペースで過ごしてしまいます。
切り替えが苦手
寝ている状態から起きるという切り替えが非常に苦手で、まだ寝ていたい、起きたくないという気持ちから、起きるという次の活動に移れません。
家庭でできる朝起きるための工夫
前日の夜に早く寝かせる
朝起きられない最大の原因は睡眠不足なので、まずは夜早く寝かせることが最優先で、夜8時や9時には布団に入る習慣をつけることで、必要な睡眠時間を確保し、朝起きやすくなります。
就寝前のルーティンを作る
夜の就寝前に決まったルーティンを作ることで、お風呂→歯磨き→絵本→寝るという毎日同じ流れにすることで、体が寝る準備に入りやすくなり、寝付きが良くなります。
寝る前のスクリーンタイムを減らす
寝る1時間前からテレビやスマホ、タブレットを見せないことで、画面のブルーライトが睡眠を妨げるため、寝る前は静かな活動にすることで、自然と眠くなります。
朝日を浴びる習慣をつける
起きたらすぐにカーテンを開けて朝日を浴びることで、朝日が体内時計をリセットし、脳を覚醒モードに切り替えてくれるため、目が覚めやすくなります。
好きな音楽で起こす
大きな音で無理やり起こすのではなく、好きな音楽やキャラクターの声で優しく起こすことで、不快な音ではなく好きな音だと、機嫌良く起きやすくなります。
カーテンを自動で開ける
起きる時間にカーテンが自動で開くタイマー付きカーテンレールを使うことで、自然に朝日が入って明るくなり、光で自然に目が覚めやすくなります。
起こす時間を段階的に早くする
いきなり早い時間に起こそうとせず、今起きている時間から10分ずつ早くしていくことで、急激な変化は体が対応できないため、少しずつ体を慣らしていきます。
起きたら楽しいことを用意する
起きたら好きな朝ごはんがある、好きなテレビが見られるなど、起きる楽しみを作ることで、起きたら良いことがあるという動機付けになり、起きやすくなります。
バイブレーション式目覚ましを使う
音ではなく振動で起こす目覚まし時計を使うことで、聴覚過敏で音が苦手な場合や、音だけでは起きられない場合に有効です。
一緒に起きる
保護者も一緒に起きて、一緒に朝の支度をすることで、一人で起きるのは不安でも、お母さんと一緒なら起きられることがあり、一緒に活動することで切り替えやすくなります。
起きる時間を視覚的に示す
時計の起きる時間に印をつける、起床時間カードを作るなど、視覚的に示すことで、この時計の針がここに来たら起きる時間だよと分かりやすく伝えられます。
水や冷たいタオルで顔を拭く
起きた後に顔を水で洗う、冷たいタオルで拭くことで、冷たい刺激で脳が覚醒しやすくなり、シャキッと目が覚めます。
朝ごはんの匂いで起こす
好きな朝ごはんを作る匂いで起こすことで、良い匂いが食欲を刺激し、お腹が空いて起きようという気持ちになることがあります。
布団から出やすい環境にする
部屋を暖かくしておく、すぐに羽織れる服を用意するなど、布団から出やすい環境を作ることで、寒いから布団から出たくないという障壁を減らします。
起きたら褒める
少しでも早く起きられたら、自分で起きられたら、大いに褒めることで、ちゃんと起きられたね、すごいと認めることで、起きることが良いことだと学習します。
週末も同じ時間に起こす
平日だけでなく週末も同じ時間に起こすことで、生活リズムを一定に保つことが体内時計を整える最も効果的な方法で、週末の寝坊が平日の起床を難しくします。
昼寝を短くする
長い昼寝や夕方の昼寝は夜の寝付きを悪くするため、昼寝は短時間にする、遅い時間の昼寝は避けることで、夜しっかり眠れて朝起きやすくなります。
運動する時間を作る
日中に体を動かす時間を作ることで、体が疲れて夜眠くなり、質の良い睡眠が取れて、朝すっきり起きられるようになります。
起床時刻の30分前から光を当てる
起きる30分前から徐々に明るくなるライトを使うことで、急に明るくするのではなく、徐々に明るくすることで、自然に目が覚めやすくなります。
無理やり起こさない
どうしても起きられない日は無理やり起こさず、今日は遅刻してもいいから十分寝かせる、という判断も時には必要で、無理やり起こして一日中機嫌が悪いより、しっかり休んで次の日から頑張る方が良い場合もあります。
専門家に相談するタイミング
毎日遅刻が続いている時
毎日遅刻が続いて学校生活に支障が出ている場合は、睡眠障害の可能性も考えられるため、小児科や睡眠外来への相談が必要です。
夜全く寝付けない時
夜10時11時になっても全く寝付けず、深夜1時2時まで起きている状態が続いている場合は、睡眠障害や不安障害の可能性があるため専門的な評価が必要です。
日中も眠そうで活動できない時
朝起きられないだけでなく、日中も眠そうでボーッとしている、活動に参加できないという状態が続いている場合は、睡眠の質の問題があるため相談が必要です。
保護者が限界の時
毎朝の戦いに疲れ果て、もう起こすことができない、限界だと感じている場合も、相談のタイミングです。専門家から具体的な対応方法や、場合によっては薬物療法などの選択肢を提案してもらえます。
朝起きられるようになる日は必ず来る
朝起きない、毎日遅刻ギリギリというお悩み、本当によく分かります。毎朝何度も起こして疲れ果ててしまうお気持ち、よく分かります。
でも、知っておいていただきたいのは、朝起きられるようになる日は必ず来るということです。今は全く起きられなくても、生活リズムを整えることで、少しずつ改善していきます。
大切なのは、前日の夜に早く寝かせること、就寝前のルーティンを作ること、朝日を浴びる習慣をつけること、好きな音楽で起こすこと、起きたら楽しいことを用意すること、起きたら褒めること、週末も同じ時間に起こすこと、無理やり起こさないことです。そして何より、睡眠を最優先にすること、焦らないことです。
朝起きられるようになると、遅刻しなくなり、朝から機嫌良く過ごせ、学校での活動に参加でき、生活リズムが整い、心身の健康が改善します。
焦らないでください。少しずつ、朝起きる力を育てていきましょう。今日は10分早く起きられた、明日は自分で起きられた、来週は一度で起きられた。必ず進歩します。その可能性を信じて、今日から生活リズムを整えてみましょう。
朝起きることは、生活の基本です。睡眠を大切にしながら、お子さまのペースを尊重し温かく見守りながら、一緒に朝起きる力を育てていきましょう。