「スマホに夢中になる子ども」——本当にダメなこと?上手な付き合い方を考える
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「スマホに夢中になる子ども」——本当にダメなこと?上手な付き合い方を考える

2025年6月26日 更新:2026年5月18日

こんにちは。
最近、育児の中でよく話題になるのが、「スマホやタブレットを見たがる子ども、どうしたらいいの?」という悩みです。

  • 「静かになるから、つい渡してしまう…」
  • 「一度見せるとやめさせられない」
  • 「やっぱり発達に悪いのでは?」

こんな声をよく聞きます。

たしかに、スマホやタブレットに夢中になる子どもの姿を見ると、「このままで大丈夫かな…」と不安になりますよね。

でも、テクノロジーが当たり前にある今の時代、完全に“ゼロ”にするのではなく、「どう付き合うか」が大切になってきています。


第1章 なぜ子どもはスマホに夢中になるのか?

スマホやタブレットは、音・光・動きが連続していて、次々に画面が切り替わるため、子どもの注意を強く引きつけます。

特に乳幼児期の子どもは、注意のコントロール力(抑制力)がまだ育っていないため、「見たい」「気になる」を自分で止めることが難しいのです。

また、好きな動画を見ると「ドーパミン」と呼ばれる脳内物質が出て、気持ちが高ぶります。これは一種の“快感”を生むため、繰り返し見たくなるというわけです。


第2章 「悪いから見せない」ではなく、「見せ方を工夫する」へ

よく聞かれる質問に、「やっぱり動画は見せない方がいいですよね?」というものがあります。

確かに、日本小児科学会やWHOでは「2歳未満は視聴を避ける」「2〜5歳は1日1時間以内を目安に」といったガイドラインを示しています。

でも、現実は——

  • 上の子の動画に一緒に反応してしまう
  • 食事中に気をそらすために動画が必要になる
  • 親の体調が悪いときに助けられる

こんな“頼らざるを得ない”場面もありますよね。
そこで大切なのが、「一緒に見る」こと、「内容を選ぶ」こと、「切り替える練習をする」ことの3つです。


第3章 今日からできる“上手なスマホ・タブレットとの付き合い方”

(1)親子で“共有”しながら見る

画面を見ているときでも、ただ“放置する”のではなく、
「わんわん出てきたね!」
「この人、笑ってるね〜」
と、会話をしながら見ることで、子どもは“受け身”ではなく“やりとり”として映像を楽しめるようになります。

これを「共同注視」といい、ことばの発達や感情の読み取りにとって大切なスキルです。


(2)“見る時間・見る場所”を決めておく

「ずっと見ていたい」という欲求は止めづらいもの。でも、最初から“終わりのある見方”を習慣にしておくと、トラブルになりにくくなります。

✅ 例:
・「1日1回、おやつのあとに10分」
・「リビングだけで見て、寝室には持ち込まない」
・「タイマーをセットして、音でおしまいを知らせる」


(3)“切り替える力”を育てる

画面から別の活動に切り替えることは、子どもにとって「楽しいことをやめる」という、かなり難しいチャレンジです。

いきなり取り上げるとパニックになりやすいので、

・タイマー音→「あと1分だよ」→「この曲が終わったらおしまい」
・「次は一緒にブロックしよう!」など楽しい代替案を提示

といった“予告と代替”を組み合わせて、少しずつ“やめる練習”をしていきましょう。


(4)見た内容について話す時間をつくる

見終わった後に「どこが面白かった?」「わんわん、何してたっけ?」などと問いかけることで、記憶やことばの力が育ちます。

ただ“見るだけ”ではなく、“経験を言葉にする”ことで、映像体験が豊かになります。


第4章 「使わない」ではなく、「使いこなす」時代へ

スマホやタブレットは、適切に使えば子どもにとって“好奇心を刺激するツール”にもなります。
とくに、発達の偏りがあるお子さんにとっては、
・ことばのモデルを学べる
・集中しやすい
・自分のペースで繰り返し視聴できる
といった“強み”にもなります。

大切なのは、「親子のやりとりを置き換えてしまう」のではなく、「やりとりの素材にする」という視点です。


最後に:テクノロジーと育児は“敵”ではない

スマホを見せたからといって、子どもの発達が大きく遅れるわけではありません。
ただ、“画面だけが相手”になる時間が長くなることで、「伝える・やりとりする力」が育ちにくくなる可能性があるのです。

だからこそ、

  • 親子で一緒に見る
  • 時間と場所のルールをつくる
  • 見たことを言葉にする

この3つの視点を持つことで、スマホやタブレットも子育ての“味方”に変えていくことができます。

療育コンサル 中山 のぞみ
D&I株式会社取締役兼療育センター長
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