目が合いにくい、呼んでも振り向かないのは自閉症?
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目が合いにくい、呼んでも振り向かないのは自閉症?

2026年3月25日 更新:2026年5月18日

健診で保健師から言われました。目が合いにくいですね、名前を呼んでも振り向かないですね、自閉症の可能性もあるので、様子を見ましょう。

頭の中が真っ白になりました。自閉症。その言葉を聞いた瞬間、不安が押し寄せてきます。我が子が自閉症かもしれない。この先どうなるのだろう。普通に学校に行けるのだろうか。友達はできるのだろうか。

確かに、他の子と比べると、目が合いにくい気がします。名前を呼んでも、振り向かないことが多いです。でも、時々は目が合うこともあるし、好きなおもちゃの音には反応します。本当に自閉症なのでしょうか。

様子を見ましょうと言われたけれど、ただ待っているだけでいいのでしょうか。何かできることはないのか。どこに相談すればいいのか。不安で押しつぶされそうになります。

自閉症の可能性を早い段階で指摘されることは、実は大きなチャンスです。早く気づけたからこそ、早く支援を始められます。早期療育で、お子さまの成長を大きく促すことができるのです。

目が合いにくい、呼んでも振り向かないとは

視線が合わない

多くの赤ちゃんは、生後すぐから人の顔に興味を示し、目を合わせます。

しかし、目が合いにくいお子さまは、人の顔をあまり見ません。話しかけても、こちらの目を見ずに、他のものを見ています。抱っこしている時も、保護者の顔をじっと見るのではなく、視線が合いません。

時々は目が合うこともあります。しかし、その時間が短い、すぐに視線をそらす、意図的にアイコンタクトを取ろうとしない、そのような特徴が見られます。

名前を呼んでも振り向かない

通常、1歳半頃には、名前を呼ばれたら振り向くようになります。

しかし、呼んでも振り向かないお子さまは、何度呼んでも反応しません。まるで聞こえていないかのようです。でも、好きなお菓子の袋の音や、テレビの音には反応します。聞こえていないのではなく、人の声に反応しにくいのです。

後ろから名前を呼んでも振り向かない、遠くから呼んでも来ない、呼びかけに気づかない。このような様子が、日常的に見られます。

共同注意の欠如

共同注意とは、他の人と同じものに注意を向けることです。

例えば、保護者が空を指差して見せたら、お子さまも空を見る。犬を見つけた時、保護者の顔を見て、犬を見て、また保護者の顔を見る。このように、保護者と一緒に何かを見る、という行動です。

目が合いにくいお子さまは、この共同注意が見られにくいことがあります。保護者が指差しても、指先ではなく指そのものを見る、または全く見ない。何かを見つけても、保護者に見せようとしない、共有しようとしない。

人への興味の薄さ

人の顔、人の声、人の動きに、あまり興味を示しません。

保護者が部屋に入ってきても気づかない、出て行っても気にしない。他の子どもが遊んでいても、興味を示さない。一人の世界にいるように見えることがあります。

自閉スペクトラム症(ASD)について

自閉スペクトラム症とは

自閉スペクトラム症(ASD:Autism Spectrum Disorder)は、脳の発達の違いによって起こる、生まれつきの特性です。

社会的コミュニケーションの困難さと、限定的で反復的な行動や興味が特徴です。スペクトラムという言葉が示すように、その現れ方は一人ひとり大きく異なります。

社会的コミュニケーションの困難さ

人とのコミュニケーションや社会的な関わりに、困難さがあります。

目が合いにくい、表情が乏しい、共感が難しい、人への興味が薄い。言葉の発達が遅れる、会話のキャッチボールが難しい。相手の気持ちを読み取ることが苦手、などの特徴が見られます。

限定的で反復的な行動や興味

特定のものへの強いこだわり、同じ行動の繰り返しが見られます。

同じ遊びばかりする、物を一列に並べる、くるくる回る、手をひらひらさせる。予定の変更に弱い、新しいことを嫌がる。特定の音や感覚に過敏、または鈍感。そのような特徴があります。

個人差が大きい

自閉スペクトラム症は、一人ひとり現れ方が大きく異なります。

知的な遅れがある人もいれば、ない人もいます。言葉が全く出ない人もいれば、流暢に話す人もいます。支援がほとんど必要ない人もいれば、日常生活全般に支援が必要な人もいます。

だからこそ、スペクトラムという言葉が使われます。連続体の上のどこかに位置する、という考え方です。

診断は慎重に

1歳半の時点で、自閉スペクトラム症と確定診断することは、通常ありません。

発達には個人差があり、1歳半ではまだ特性がはっきりしないこともあります。2歳、3歳と成長する中で、特性が明確になってくることが多いです。だからこそ、様子を見ましょうと言われるのです。

しかし、様子を見るだけでなく、早期療育を始めることが大切です。診断がつく前からでも、支援は受けられます。

1歳半で見られる自閉症のサイン

コミュニケーション面のサイン

目が合いにくい、名前を呼んでも振り向かない、指差しをしない、バイバイなどの身振りをしない、人への興味が薄い、一人遊びが多い、共同注意が見られない。

これらは、1歳半健診でチェックされる項目です。複数当てはまる場合、自閉症の可能性が指摘されることがあります。

感覚面のサイン

特定の音に敏感で耳を塞ぐ、触られるのを嫌がる、または逆に痛みに鈍感、偏食が強い、特定の食感を極端に嫌う。

感覚の過敏さや鈍感さも、自閉症の特性の一つです。1歳半ではまだはっきりしないこともありますが、保護者が気づくサインの一つです。

行動面のサイン

同じ遊びばかり繰り返す、物を一列に並べることに夢中、くるくる回る、手をひらひらさせる、つま先立ちで歩く、予定が変わるとパニックになる。

これらの反復行動やこだわりも、自閉症の特性です。ただし、1歳半ではまだ発達の範囲内のこともあるため、慎重に見る必要があります。

言葉の遅れ

意味のある言葉が出ない、喃語のまま、言葉の理解も遅れている。

自閉症のお子さまの多くは、言葉の遅れも見られます。ただし、言葉が遅れているからといって、必ず自閉症というわけではありません。言葉の遅れの原因は様々です。

診断される前にできること

早期療育を始める

診断がつく前からでも、療育は始められます。

むしろ、診断を待たずに、気になるサインがあれば、すぐに療育を始めることが推奨されています。1歳半という早い段階で療育を始めることで、コミュニケーション能力や社会性を大きく伸ばせます。

診断がつくのを待っていたら、2歳、3歳になってしまいます。その間、何もしないのではなく、今から支援を始めることが大切です。

専門家に相談する

児童発達支援センター、療育施設、小児神経科、発達外来などに相談できます。

保健師から紹介されることもありますが、自分で探して相談に行くこともできます。待機期間が長い施設もあるので、早めに動くことをお勧めします。

保護者も学ぶ

自閉症について、発達について、関わり方について、保護者が学ぶことも大切です。

本を読む、講演会に参加する、療育で専門家から学ぶ。正しい知識を持つことで、不安が軽減され、適切な関わり方ができるようになります。

早期療育の重要性

脳の可塑性が高い時期

0〜3歳は、脳の可塑性が最も高い時期です。

適切な刺激や環境を提供することで、脳の神経回路がより豊かに発達します。早く始めるほど、効果が高いのです。自閉症の特性があっても、早期療育で大きく成長できます。

コミュニケーション能力を育てる

早期療育では、コミュニケーションの基礎を育てます。

人への興味を育てる、目を合わせる練習、身振りで伝える、言葉を引き出す。これらを、遊びを通して楽しく学びます。1歳半から始めることで、2歳、3歳での言葉やコミュニケーションの発達が大きく変わります。

社会性の基礎を作る

小集団での療育で、友達との関わりの基礎を学びます。

人と一緒にいる楽しさ、友達と遊ぶ楽しさを経験します。順番を待つ、譲り合う、真似をする。これらの社会性の基礎を、少人数の安心できる環境で学べます。

二次障害を予防する

早期療育の最も重要な目的の一つは、二次障害の予防です。

コミュニケーションが取れない、気持ちを伝えられない、そのストレスから、癇癪やパニック、自傷行為などの問題行動が増えることがあります。早期から適切な支援を受けることで、これらを予防できます。

保護者の不安を軽減する

療育に通うことで、保護者の不安も軽減されます。

専門家に相談できる、同じ悩みを持つ保護者と出会える、お子さまの成長を実感できる。一人で抱え込まず、支えてもらえる場所があることが、保護者にとって大きな支えになります。

家庭でできる関わり方

たくさん話しかける

自閉症の可能性があっても、たくさん話しかけることが大切です。

お子さまが見ているもの、やっていることを、言葉で実況中継するように語りかけます。反応がなくても、言葉のシャワーを浴びせ続けることが、言葉の発達を促します。

視線を合わせる工夫

無理に目を合わせさせるのではなく、自然に視線が合う工夫をします。

お子さまの興味のあるおもちゃを顔の前に持ってくる、好きな歌を歌いながら顔を見せる。楽しい経験の中で、自然に視線が合う機会を増やします。

名前を呼ぶ時の工夫

名前を呼んでも振り向かない時、工夫が必要です。

まず、お子さまの視界に入ってから名前を呼ぶ。呼んだ後、好きなおもちゃを見せる。振り向いたら、たくさん褒める。名前を呼ばれたら良いことがある、という経験を積むことが大切です。

遊びを通して関わる

お子さまが好きな遊びを一緒にすることが、関わりの第一歩です。

一人遊びをしていても、そばに座って一緒に遊ぶ。お子さまの遊びを邪魔せず、真似をする。少しずつ、一緒に遊ぶ楽しさを経験させます。

感覚の特性に配慮する

感覚過敏があるお子さまには、無理に慣れさせるのではなく、配慮が必要です。

苦手な音は避ける、触られるのが嫌なら無理に触らない。お子さまが安心できる環境を作ることが、心の安定につながります。

予定を視覚的に示す

言葉だけで予定を伝えるのではなく、絵カードや写真で視覚的に示すと分かりやすくなります。

次は何をするのか、見通しが持てることで、不安が減り、パニックも減ります。1歳半ではまだ早いと思うかもしれませんが、視覚的な情報は理解しやすいお子さまが多いです。

専門家に相談するタイミング

健診で指摘された時

1歳半健診で、目が合いにくい、呼んでも振り向かないなどを指摘された時が、相談のタイミングです。

様子を見ましょうと言われても、気になることがあれば、専門機関に相談することをお勧めします。早く相談すれば、早く適切な支援につながります。

複数のサインが見られる時

目が合いにくい、呼んでも振り向かない、指差しをしない、人への興味が薄い、こだわりが強い。

複数のサインが見られる場合は、必ず相談しましょう。一つだけなら発達の範囲内のこともありますが、複数ある場合は、専門家の意見を聞くことが大切です。

2歳になっても改善しない時

1歳半で気になっていたことが、2歳になっても改善しない場合は、相談が必要です。

発達の個人差の範囲を超えている可能性があります。早めの相談が、早めの支援につながります。

保護者が不安を感じた時

何より大切なのは、保護者が不安を感じた時です。

周りの人から大丈夫と言われても、保護者自身が何か違うと感じるなら、相談してみてください。保護者の直感は、とても大切です。

早期療育の実際の効果

事例1:1歳半で療育開始、目が合うようになり言葉も出た

1歳半健診で、目が合いにくい、呼んでも振り向かない、指差しをしない、と指摘されました。自閉症の可能性があると言われ、保護者は大きなショックを受けました。

様子を見るのではなく、すぐに療育施設に相談し社会性とコミュニケーションの遅れがあることが分かり、週3回の療育を始めることになりました。

療育では、遊びを通して人への興味を育てました。お子さまが好きな電車のおもちゃを使って、保護者や支援者と一緒に遊ぶ経験を重ねました。少しずつ、人の顔を見る時間が増えていきました。

3ヶ月後、名前を呼ぶと振り向くようになりました。半年後には、自然に目が合う時間が増え、最初の言葉も出始めました。1年後には、簡単な二語文も出て、友達にも興味を示すようになりました。

2歳半の時点で、再度発達検査を受けたところ、社会性とコミュニケーションの遅れは大幅に改善していました。3歳で幼稚園に入園する時には、集団生活にもスムーズに適応できました。

保護者は、1歳半で療育を始めて本当に良かった、様子を見ていたらこんなに成長しなかったと思う、と語っていました。

事例2:1歳8ヶ月で療育開始、社会性が大きく改善

1歳8ヶ月の時点で、目が合わない、呼んでも振り向かない、一人遊びばかり、という状態でした。健診後も様子を見ていましたが、改善が見られず、療育施設に相談しました。

コミュニケーションと社会性の領域で遅れがあったため週2回の小集団療育を始めました。

2〜3人の小集団で、友達と一緒に遊ぶ経験を重ねました。最初は友達に全く興味を示しませんでしたが、支援者が間に入って一緒に遊ぶ中で、少しずつ友達を意識するようになりました。

半年後には、友達の遊びを真似するようになり、友達の顔を見ることも増えました。1年後には、簡単な言葉も出て、友達と一緒に遊べるようになりました。

保護者は、小集団での友達との経験が大きかった、一人では育てられなかった社会性が、療育で育ったと語っていました。

事例3:1歳半で療育開始、自閉症の診断を受けたが順調に成長

1歳半健診で、自閉症の可能性を強く指摘されました。目が合わない、呼んでも振り向かない、指差しをしない、くるくる回る、物を一列に並べる、などの特徴が複数見られました。

すぐに療育を始め、2歳半で医療機関を受診したところ、自閉スペクトラム症の診断を受けました。診断を受けても、療育は継続しました。

診断がついたことで、利用できるサービスが増え、より手厚い支援を受けられるようになりました。週3回の療育で、コミュニケーション、社会性、感覚統合など、総合的に支援を受けました。

3歳になる頃には、二語文が出て、簡単な会話ができるようになりました。感覚過敏も軽減し、集団生活にも参加できるようになりました。

診断を受けたことはショックでしたが、早期から療育を受けていたおかげで、順調に成長できています、と保護者は語っていました。

自閉症かもしれないと言われたら

1歳半健診で、自閉症かもしれないと言われたら、多くの保護者がショックを受けます。不安で押しつぶされそうになります。

でも、知っておいてください。1歳半の時点で、自閉症と確定診断されることは、ほとんどありません。可能性があるというだけです。そして、可能性があると早く気づけたことは、チャンスなのです。

早く気づけたからこそ、早く療育を始められます。診断を待つ必要はありません。気になるサインがあれば、今から支援を始めましょう。

早期療育で、コミュニケーション能力は育ちます。社会性は育ちます。お子さまは成長します。たとえ将来、自閉症の診断を受けたとしても、早期から療育を受けていたお子さまは、受けていなかったお子さまと比べて、大きく成長します。

そして、診断を受けないお子さまもいます。1歳半で気になっていたことが、療育を通して改善し、3歳では全く問題ないというケースもたくさんあります。

だからこそ、様子を見るのではなく、今から動きましょう。不安を抱えて一人で悩むのではなく、専門家に相談しましょう。療育を始めましょう。

療育センターエコルドで、早期からの総合的な支援を

大阪府池田市にある療育センターエコルドは、1歳のお子さまから受け入れ可能な療育施設です。

自閉症の可能性を指摘されたお子さまに対して、0〜3歳の早期療育を重視し、小集団療育と集団療育を組み合わせた専門的な支援を提供しています。診断の有無にかかわらず、気になるサインがあれば、すぐに療育を始められます。

公認心理師による専門的な支援、田中ビネー・ヴァインランドなどの発達検査で客観的に状態を把握、児童発達支援の5領域をバランスよく育てるプログラム、リハビリ専門職が開発したデジリハで楽しく訓練、保護者への丁寧なフィードバック。早期からの総合的な支援で、お子さまのコミュニケーション能力と社会性の発達をサポートします。

目が合いにくい、呼んでも振り向かない、自閉症かもしれないと言われて不安な方、早期療育を受けたい方は、ぜひ療育センターエコルドにご相談ください。

様子を見るのではなく、今から始めましょう。1歳という貴重な時期を、一緒に大切にしましょう。お子さまの成長を、エコルドが全力でサポートします。


療育センターエコルド お問い合わせ

お気軽にお問い合わせください。不安を一人で抱えず、まずは相談を。お子さまの成長を、一緒に支えましょう。

療育コンサル 中山 のぞみ
D&I株式会社取締役兼療育センター長
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