“できないとすぐあきらめる”〜粘り強さを育てるには?〜
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“できないとすぐあきらめる”〜粘り強さを育てるには?〜

2025年10月1日 更新:2026年5月18日

「もうやらない!」とすぐ投げ出す子どもに悩むとき

「パズルが難しいと泣いてやめてしまう」
「ちょっと失敗すると“もうやらない!”と投げ出す」
「新しいことに挑戦する前から“できない”と言って動かない」

こんな姿に、保護者は「粘り強さが足りないのでは?」「将来大丈夫かな」と不安を抱くことがあります。
けれど、すぐにあきらめてしまうのは、怠けやわがままではありません。

その背景には、自己肯定感や挑戦への不安、発達段階に応じた特徴があります。この記事では、子どもが「すぐあきらめてしまう」理由をひもとき、保護者の方ができる具体的なサポートについて解説します。

第1章:なぜすぐにあきらめてしまうのか?

① 自信のなさ

「どうせできない」と思い込む気持ちがあると、挑戦する前にあきらめてしまいます。

声かけ例

  • 「少しやってみようか」
  • 「できたところまでで大丈夫だよ」

② 失敗への不安

失敗した経験が強く残っていると、「またうまくいかない」と感じて途中でやめたくなります。

声かけ例

  • 「失敗してもいいんだよ」
  • 「うまくいかなくても挑戦したことがすごいよ」

③ 感情のコントロールが未熟

「思った通りにいかない」 frustration に耐える力は、まだ発達の途中です。そのため、気持ちが爆発してあきらめてしまうこともあります。

声かけ例

  • 「悔しい気持ちが出てきたんだね」
  • 「一度休んでからまたやってみよう」

④ 発達特性の影響

ADHDやASDの子どもは切り替えや失敗への耐性が低く、すぐあきらめる姿が強く出やすいです。

第2章:粘り強さは「性格」ではなく「育つ力」

「この子は粘り強さがない性格だから」と思ってしまうことがありますが、実際には環境や経験の中で育つ力です。
繰り返し挑戦できる環境や「できた!」という成功体験を重ねることで、子どもは少しずつ粘り強さを身につけます。

第3章:粘り強さを育てる家庭での工夫

① 小さな成功を積み重ねる

大きな課題を与えると失敗しやすいので、達成可能な小さな目標から始めます。

声かけ例

  • 「今日は3ピースのパズルを完成させよう」
  • 「ブロックを5個積めたね。すごい!」

② 挑戦のプロセスを褒める

結果だけでなく、「挑戦したこと」自体を認めることで、次の挑戦につながります。

声かけ例

  • 「やってみたことが素晴らしいよ」
  • 「途中まで頑張ったね」

③ 休むことを認める

無理に続けさせると「嫌な記憶」となり、次の挑戦がさらに難しくなります。休んで再挑戦することを肯定しましょう。

声かけ例

  • 「ちょっと休んでからまたやろう」
  • 「今日はここまでにしようね」

④ 比較を避ける

「○○ちゃんはできるのに」と比べられると、子どもは挑戦する意欲を失います。

声かけ例

  • 「昨日より一歩進めたね」
  • 「○○ちゃん自身のペースでいいんだよ」

⑤ “安心の環境”を用意する

挑戦する場面で「失敗しても責められない」ことが子どもにとって大切です。

声かけ例

  • 「間違えてもいいんだよ」
  • 「挑戦できることがすごいことなんだよ」

第4章:園や学校との連携

園や学校でも「すぐあきらめる」姿が出やすいです。先生と共有することで、同じ視点から支援できます。

先生と連携する工夫

  • 小さな課題からスタートしてもらう
  • 挑戦の過程を褒めてもらう
  • 無理に続けさせず、一度休む時間をとってもらう

第5章:支援を考えるタイミング

相談を検討した方がよいのは以下のケースです。

  • どんな活動もすぐに拒否してしまう
  • 強い失敗への恐怖で生活に影響がある
  • 自己肯定感が極端に低く、「どうせできない」が口ぐせになっている

こうした場合は、発達相談や療育センターで専門的な支援を受けることができます。

最後に:挑戦の一歩を応援する

「すぐあきらめてしまう」姿は、子どもがまだ挑戦への不安や失敗のつらさに向き合いきれないことを示しています。

  • 小さな成功を積み重ねる
  • 挑戦の過程を認める
  • 休むことを肯定する
  • 比較せず本人のペースを尊重する

この積み重ねによって、子どもは少しずつ「挑戦してみよう」「もう一度やってみよう」という気持ちを持てるようになります。

粘り強さは一朝一夕に身につくものではありません。日々の小さな挑戦を大切にし、子どもが「できた!」と笑顔になれる瞬間を積み重ねていきましょう。

療育コンサル 中山 のぞみ
D&I株式会社取締役兼療育センター長
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