「歩ける医療的ケア児」が通える場所が少ない現実

「歩ける医療的ケア児」が通える場所が少ない現実

2026年07月27日 更新:2026年08月14日

「医療的ケア児」と聞くと、寝たきりのお子さんを思い浮かべる方も多いかもしれません。

しかし実際には、医療的ケアが必要でも歩けるお子さん、走れるお子さん、自分で遊びたい気持ちを持っているお子さんもたくさんいます。

ところが、こうしたお子さんたちが安心して通える療育施設は、まだ多いとは言えません。

 

「通える場所が見つからない」という悩み

保護者の方からお話を伺う中で、よく耳にするのがこんな声です。

「重症心身障害児の施設を見学したけれど、歩ける子は対象外と言われた。」

「児童発達支援を利用したいけれど、看護師がいないので医療的ケアがあると受け入れられないと言われた。」

つまり、

医療的ケアは必要だけれど、自分で動くことができる。

そんなお子さんが通える場所が少ないという現実があります。

 

「医療的ケアがある」と「動ける」は両立する

医療的ケアが必要だからといって、活動したい気持ちまで小さいわけではありません。

友達と遊びたい。

身体を動かしたい。

新しいことに挑戦したい。

「できること」を増やしたい。

そんな思いは、ほかの子どもたちと何も変わりません。

だからこそ、「医療的ケアがあるから活動できない」ではなく、安全に配慮しながら活動できる環境を整えることが大切だと私たちは考えています。

 

「間にいる子どもたち」の選択肢を増やしたい

重症心身障害児施設では活動量や対象が合わないことがある。

一方で、一般的な児童発達支援では医療的ケアへの対応が難しい。

その"間"にいる子どもたち。

私たちは、そうしたお子さんたちにも安心して通っていただける場所をつくりたいという思いから、療育センターエコルドネクストを立ち上げました。

施設づくりでも、その考え方を大切にしています。

歩けるお子さんが思いきり身体を動かせるように、活動スペースを広く確保し、施設内を2つのエリアに分けています。

一つは、身体を動かしたり、集団で活動したりできるアクティブなエリア。

もう一つは、落ち着いて過ごしたり、その日の体調や状態に合わせてゆっくり活動できるエリアです。

一人ひとりの医療的ケアや身体の状態、活動量に合わせて環境を選べることで、「安全」と「その子らしく活動できること」の両立を目指しています。

 

その子らしく過ごせる場所を目指して

療育の目的は、「みんなと同じことができるようになる」ことではありません。

一人ひとりの「できる」を見つけ、その可能性を少しずつ広げていくことです。

医療的ケアがあっても、自分から遊びたい気持ちがある。

身体を動かしたい気持ちがある。

友達と関わりたい気持ちがある。

そんな子どもたちが安心して過ごせる場所が、もっと増えてほしい。

そして、その選択肢の一つとして、療育センターエコルドネクストがありたいと考えています。

医療的ケアがあることと、「遊びたい」「動きたい」という気持ちは両立できます。

私たちは、その気持ちを大切にしながら、一人ひとりがその子らしく過ごせる療育環境づくりを続けていきたいと思っています。